クロス(壁)の損耗・汚れの事例(その1)
退去後にもめることが多いのはやはり損耗を経年変化か借主の故意、過失かと判断することでしょう。
当然管理会社と借主の見方は異なります。
具体的な損耗の負担についてどちら側が負担するかを事例をあげながら解説していきます。
まずクロス(壁)のケースについて解説しましょう。
1)日光によりクロスが変色した場合
これは簡単ですが、日に照らされて入居した当時真っ白だったクロスもだんだんと変色してきます。これは借主の通常使用でも避けられない自然現象ですので、借主の負担ではありません。
2)ポスターや絵などを壁に貼った画鋲やピンの穴
ポスターや絵を壁に貼るという行為は借主が通常に行うことであり、したがってこれらの画鋲やピンの穴は借主が修繕する必要はありません。
3)壁に物を設置した際の釘やネジの穴
鏡や時計を壁に設置することは多いです。これらは重さも軽いので釘など壁に打ち込んでささえることが多いですが、これも借主は負担する必要はありません。
では、大きな棚のようなもので重量物など通常設置するとはいえない場合はどうでしょうか。これらを設置すると結構大きな釘穴、ネジ穴で下地ボードに貼り替えが必要な場合はあるでしょう。これらは通常の損耗を超える範囲として借主が負担するケースが多いようです。
4)壁にポスターや絵を貼った跡のクロスの変色むら
このケースも通常使用によって普通にあるケースですので、借主が負担する必要はありません。
5)タバコのヤニによるクロスの黄ばみなど
室内でタバコを吸うこと自体は通常の使用の範囲であり、特に違反ということにはあたりません。ですからよほどのヘビースモーカーで部屋の汚れが尋常ではないと判断されないかぎりは通常借主が負担するということはありません。
しかし、やはり臭いや黄ばみが目立つと管理会社は借主の責任ということでいい口実を与えることにはなると思います。
これを避けるにはやはり写真を撮っておいて備えるしかないのですが、臭いや黄ばみとかは主観の問題であり揉める原因にはなりますので、調停などで第3者の判断に委ねられるケースもあります。
6)クロス、壁への子供の落書き
これは借主の善管義務違反として認定されることがほとんどでしょう。
借主の負担となることが多いです。

