敷金返還交渉や賃貸トラブルには法律の知識やノウハウを知らないと多大な請求に驚く場合もあります。トラブル解決の方法、ノウハウや、コツについて解説します。

賃貸・敷金相談Q&A(1)

覚書の書き方(借主が勝手に土地を整備した)について教えてください

私の家は全部が自分の土地ではなく、2m×2mぐらい、他人に土地を借りています。

先日地主に無断で整備をしてしまいました。(砂利からアスファルトに)地主から電話がきて、土地を返すときに、元に戻すというようなことを書いて持ってきてほしいと言われたのですが、どのような文書を書けばよいでしょうか・・?
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借地に関する契約書中の「返還時の制約」「禁止事項」がどういうものかわかりませんが、地主の「土地を返すときに、元に戻す・・・云々」の言葉より、それほど今回の事案が問題視されていないものと推測して、できるだけ簡素な文面案としました。

覚書としてます。特に書式はありませんので、以下案をご依頼人のお好みで編集ください。
宜しくお願いいたします。

      ~~ ここから ~~

      借地返還に関する覚書

○○○○(以下、甲と呼ぶ。)と○○○○(以下乙と呼ぶ。)は、平成○年○月○日締結の土地賃貸借契約書に関して下記の事項について、ここに覚書を作成する。
           記

所  在 ;  ○○県○○市○○町5-3-11
地  番
地  目
地  積     ○○平方メートル


甲(借主)は、平成19年2月○日に、借地を乙(貸主)の了解のもとアスファルト舗装を施したが、契約終了後これを返還する時は、原状回復(土地表面が砂利の状態)して返還することに同意する。

本書2通を作成し,甲乙各1通を保有する。


平成19年2月5日


            甲(借主);住所
                  氏名 印

            乙(貸主);住所
                  氏名 印


敷金の解約引きに関して伺います

敷金・敷き引きについてお伺いします。以前引越しの際、敷金・敷き引きがあり、敷金から敷き引きの金額を差し引かれた上、過失分として、クッションフロアーの傷や熱い物を床に落としてビニール部分のはがれなど5平米分を残った残金から差し引かれました。

今後引越しを考えているのですが、それを考えると今から少し怖いので対処法を教えていただけないでしょうか?よろしくお願いいたします。
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借主に故意、過失による損耗がなければ、原則敷金は全額戻ってきます。しかし、(管理会社と)家主にとっては重要な収益源ですので、みすみす返すようなことは決してしません。(ありえません)何かと理由を付けてさも借主が修繕費を負担するのは当然と仕向けてきます。(⇒修繕費が敷金だけでは不足すると追加も要求してくることも多々あります。)

仮に借主に故意、過失による損耗がなくても交渉はまず難航します。したがってもし故意、過失による箇所があれば、そこに付け込んで修繕費の単価の上乗せや、過大の修繕費を請求してくると思っていいでしょう。

まず、少なくとも引越しの2ケ月前に借主の故意、過失と指摘されそうな箇所がないかを部屋全体チェックしてみてください。もしあれば、自分で修理(できない時はリフォーム業者に依頼)して修繕しておくのが最も安上がりです。

(注;ただし、家主の許可なく勝手に修繕したときに、これを家主がどう判断するか難しい問題がでてきます。したがって、問題の避けるために(結構大きな修繕の場合は)一応事前に家主の許可を打診してからやっておいたほうがいいでしょう。)

一応それで懸念はなくなったとして、退去後敷金返還交渉がはじまります。その際、交渉のガイドとなるのが、国土交通省監修の「賃貸住宅の原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。


洗面所の鏡のヒビ割れの負担について

ある時、洗面所の鏡の端の方にヒビが入っているのに気がつきました。特に衝撃を与えたこともなく、原因は全く思い当たりません。管理会社に見てもらったところ、これまで自然に割れたケースはないので、交換は有償になると言われました。

近いうちに転居するつもりですが、そのときに敷金より精算すると言ってますが、どうも納得いきません。

こういうケースはどうなるのでしょうか? アドバイスお願いいたします。

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洗面所の鏡に突然ヒビが入るというのはあまり聞いたことがありません。

尚、ガラス会社のサイトの品質保証に関して以下があります。
http://www.asahiglassplaza.net/common/quality/quality.htm

注;『自然破損』とは『ガラス中に存在する不純物による、外から力が加わっていない状態での不意の破損』を指します。⇒こういうことはあるようです。

あと、寿命とか熱膨張の影響もあるようですので、あとは家主に事情を説明して負担割合をどうするかの協議になると思います。一部負担はありかもしれませんが、原因について説明すると善意の家主であれば借主は全く負担する必要はないでしょう。


国土交通省ガイドラインについて

現在、不動産管理会社と敷金の精算について交渉してます。

国土交通省ガイドラインを引き合いに敷金の返還を求めていますが、こちらを女と思って侮っており一向に返還に応じる気配をみせません。

こういう場合はどうすればよろしいでしょうか?
アドバイスお願いいたします。

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敷金精算に関して単に返還請求、または国土交通省ガイドラインに沿って返還を求めても、このガイドラインには法的拘束力がないために管理会社が適当に言い逃れる恐れがあります。

最初から戦略を立てて、ステップを踏みながら理詰めで追い込んでいかないと、相手の譲歩を勝ち取るのはなかなか困難です。

それぞれ交渉の状況が違いますので、現状を教示いただければ適切な個別アドバイスも可能です。


原状回復義務とはどういうことをいうのですか?

賃貸契約書を見ると特約事項に「原状回復」とありますが、いろいろ調べてみると本来の「原状回復義務」とは違うのではと思います。実際のところどういうことをいうのでしょうか?

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借主が賃貸物件を退去して家主に明け渡す際、家具やテーブル、机、テレビなどの運び込んだ所有物はすべて撤去しなければなりません。このことを借主の原状回復義務といいます。

また、借主が建物内を故意・過失により汚したり、傷つけたりした部分があれば(例えばたばこの不始末によるケーペットに焦げ跡がつく、子どもが壁に落書きをした等)は、故意・過失にあたります。借主の費用で修繕しなければなりません。

つまり、「原状回復」とは 賃借した当時と全く同じ状態に戻すということではなく、建物等の経年劣化・自然損耗については借主に責任はありません。これらの補償は家賃に含まれ、仮に借主の故意・過失による損耗がある場合のみ、借主は修繕の義務がでてきます。

賃貸契約書の特約に「原状回復費用は借主の負担とする」というように一方的に不利な記載をしていることが多いですが、過去の判例にもありますようにこの通りの解釈にはならないのです。


床のへこみの修繕責任

来年、引越しを考えております。家具の設置などによる床やカーペットの傷やへこみが生じた場合、退去の際修理の負担は誰がするのでしょうか? 家賃に含まれると考えてよろしいのでしょうか。
宜しくお願いいたします。

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「原状回復のガイドライン」によると、日本の家具保有数が多いということを考慮して、ただ単に家具設置しただけでによる床やカーペットの傷やへこみは通常使用による損耗と判断されます。

従ってこの場合は家主負担です。

ただし、たとえば、引越しの際に知人に手伝ってもらい家具を移動するときにぶつけたり、傷をつけたりした場合は借主負担になりますので注意してください。


賃貸契約の特約では「原状回復費」は借主負担とありますが・・・

賃貸契約書の特約には「原状回復費」は借主負担となっています。襖や畳、クロスなどやはり全額負担しなければならないのでしょうか? 

今後引越しの予定ですが、結構大きな請求額がくるのではと不安です。
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民法上「原状回復」とは借主が賃貸した物件に設置したもの(戸棚や靴箱等)を退去時に取り外すという意味になります。従って借主には契約した時の状態にまで戻す義務はないのです。

従って契約書にあるリフォーム費用は本来の意味の「原状回復費用」に含まれず、経年変化や自然損耗については、賃料によってカバーされているとみるべきであり、実際の裁判の判例でも特約の効力を限定的としています。

この場合でも借主の故意・過失による損耗を除いて、もし経年変化や自然損耗についてまでリフォーム費用として過剰に請求された場合、民法や裁判判例を引き合いにだして抗議するべきと考えます。



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